アナトミートレインの視点から考える筋膜アプローチ。ラテラルライン(LL)

今回はアナトミートレインでいうカラダの側面の筋膜ライン。
ラテラルライン(LL)について解説します。
目次
ラテラルライン(LL)について
ラテラルラインは身体の側面にある筋膜ラインです。
略してLLと書きます。
ここから先はLLで解説していきます。
引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線
LLの筋膜の連結
頭板状筋/胸鎖乳突筋
↓
外肋間筋/内肋間筋
↓
腹斜筋群
↓
大臀筋
↓
大腿筋膜張筋
↓
腸脛靱帯
↓
腓骨筋群
LLの特徴
LLは身体の側面の筋膜ラインです。
人間の動作や姿勢支持・生活上、特に重要なラインが2本ありますが、そのうちの1本の筋膜ラインがこのラテラルラインです。
ちなみに、2つの筋膜ラインとはディープフロントライン(DFL)とラテラルライン(LL)のことです。
ディープフロントラインについては今後のブログでまた解説しますね。
このラテラルラインは身体の側方への動きの制御に関わっていると言われおり、身体の側面から姿勢を支えてくれています。
LLが硬くなった結果どうなる?
まず初めに、ラテラルラインはめちゃくちゃ重要です。
整形疾患・中枢神経疾患などどの疾患にも共通して評価していく優先度が高い筋膜ラインです。
このラテラルライン(LL)は日本人は普段から多用しており、LLに頼った姿勢支持をしています。
そのせいで、関係ないところに痛みが出たり、関節可動域制限に繋がったりと機能障害が出てきてしまいます。
特に、LLの中でも大殿筋が重要と言われています。
なぜかというと、一番大きくて太い筋肉だから。
大殿筋が硬くなれば、LL全体が硬くなります。
LLの中核は大殿筋であり、LLを簡易的に評価したければ、まずは大殿筋の機能や硬さや滑走性を評価して見て下さい。
もちろん大殿筋以外の場所からもLLの滑走不全や硬さに繋がります。
対象者の疾患や生活スタイルから機能不全が起きやすい場所を考えて評価していくことも大切ですね。
臨床現場でLLが原因となっていた症例の一例
まとめ
- LLの筋膜の繋がりを知る
- 身体の側面の筋膜ライン
- LLは多用しやすい筋膜ラインの1つ
- 日本人は外側荷重になりLLを優位に使用した姿勢制御・動作戦略となってい
今回はLLの筋膜の繋がりや特徴を説明させて頂きました。
アナトミートレインの視点で評価するのも大切なので実践してみてください。
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