セラピストの臨床について。治療手技・テクニックを学ぶ、使うことに関して思うこと。

セラピストの臨床について。
セラピストとして臨床をしていく上で、治療手技やテクニックってありますよね。
いろんな徒手療法やテクニックがあって僕も全く知らない物や聞いたこともない治療手技・テクニックもおそらく存在すると思います。
それだけ数もめちゃめちゃ多いのも事実です。
このセラピストが臨床を行う際に使う治療手技・テクニックに関して。
僕の経験や考えをお伝えさせて頂きます!!
目次
どんな治療手技・テクニックがあるのか?
ほんの一部をご紹介しますが…
- ボバース法
- PNF法
- SJF
- ブルンストローム法
- 川平法
- AKA博多法
- マリガンコンセプト
- 筋膜リリース
- IDストレッチング
- トリガーポイント療法
ちょっと挙げてみただけでもこれだけ出てくる。
いろんな種類の治療手技やテクニックがあるのが現状です。
僕が学生の時の治療手技・テクニックについての印象
学生時代の臨床実習に行った時に実習先の先生が治療手技を使っていたり、僕の出身校の教員に治療手技をゴリゴリにやっていたり詳しい先生がいたりした経験から学生時代から治療手技やテクニックについて少しは知っていました。
その時の印象としては…
- めちゃくちゃカッコいい
- スゲ〜効果抜群じゃん
- 臨床に出たら治療手技・テクニックを学びまくろう
こんな印象があったり、臨床に出たら色んなテクニックを学んでいこうと思っていました。
すぐに結果が出るし、目で見て効果が分かるし、患者さんも自分のカラダが一瞬で変わるわけなので喜んでもらう。こんな最強なテクニックを学べば誰でも治せるし無敵になれる。
というのが学生の時の正直な僕の考えでした。笑
僕の臨床1年目の治療手技・テクニックを学んだ・使い始めた結果
そして、国家試験にも合格し、理学療法士として働き始めることになります。
学生時代から治療手技やテクニックに憧れがあったわけなので、臨床1年目の5〜6月頃にはすでに色んな勉強会に行きまくっていました。
すると、
自分でもビックリするくらいめちゃめちゃ結果が出せる。
患者さんは喜んでくれる。
こういった経験を臨床1年目にして味わうことができたのも事実。
そして、同年代のセラピストより結果を出して、患者さんに喜んでもらっていたのも事実。
結果が出せない。自分のやっていることが分からない。
多分テクニックや治療技術だけを突き詰めてやった経験がある人は分かることだと思います。
臨床1年目から結果が出せて患者さんに喜んでもらっていましたが…
ある時から結果が出せない。自分のやっていることが分からない。
良くなっても何で良くなったかが分からない。
このような状態に陥ることになります。
この辺から自分がやっている治療手技やテクニックについて本気で考えるようになります。
テクニック・治療手技を使って、治る時もあれば治らない時もある。
そして、良くなっても良くなった理由が全く自分でも分からない。
言い換えれば、とりあえず治療して治ればラッキーみたいなことしかしていない。
医者に例えてたら…
腹が痛い患者にとりあえず胃薬を処方する。
本当に胃が荒れていれば効果はあるが、本当に胃が問題ではなかったらその胃薬は全く効き目がない。
むしろ副作用とかもありリスクが伴う。
まさにテクニック・治療手技をやみくもに使い続けるのは危険すぎること。
ということに気付きました!!
なぜなら「〜テクニック」はぼくが嫌いだからw
臨床をテクニックで当てはめて考える能力を失うきっけかになるから。
実際自分もそんな時期があった。短期的にはよかった。でも長期的にはマイナスだった。だから時間がかかってもいいから基礎から積み上げて考えて臨床していけたらと思う。— 吉田直紀〜理学療法士〜 (@kibou7777) September 12, 2017
俺の臨床1年目がまさしくこれ。
何でもかんでもテクニック。
確かにテクニックは、起きてる現象をよく分かってなくても結果出せることが多い。ただ考える力は全く付かない!!
今はテクニックも使うけど使い方をしっかり自分の中で選択してやってる。 https://t.co/XidPdpi5l1
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 12, 2017
セラピストの臨床で本当に大切なこと
こういった自分の経験や多くのセラピストに出会う中で気付いたこと。
- 臨床は常に考え続けること
- 解剖・運動・生理学を徹底的に勉強すること
間違いなくこの2本柱はセラピストが臨床していく上では一生必要なことです。
解剖・運動・生理学の知識があるから臨床で考えることが出来る。
臨床で考えて分からないことが出るから、解剖学・運動学・生理学など人間のカラダの構造をもっと深く学んだり、セミナーにいって解決する方法を選ぶ。
考えることと勉強をすることはループになっています。
考えるから分からないことが出るし、分からないことが出るから勉強をしたりセミナーに行く。
でも、僕も含めて多くの人はそうだと思いますが、
解剖学・運動学・生理学が大事だと学生時代から良く言われていましたが、何となく大事なのは分かるけど、心の底から何でそこまで大事なのかが分かりませんでした。
でも、基礎基本ができていれば応用にも活かせるんです。
だから、基礎基本が大事なんだろうね。
・野球であればキャッチボールや素振り、トスバッティング
・セラピストであれば解剖学・運動学・生理学やっぱり基礎基本がしっかりしていれば応用できるし色んなことに対応できる能力が身に付く気がする。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) November 3, 2017
そして、考えることはマジで最強です。
経験年数〇〇年目とか、経験年数ばかり目が行きがちやけど…
実際、経験年数と一緒に質も高めていかないと何の自慢にもならない。
言い換えたら、ただ年取ったジジイとババアが身体触りよるだけ。
経験年数とともに中身も成長していけるように毎日大切にしていこう!!
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 20, 2017
セラピスト業界は経験年数を気にするセラピストが非常に多いです。
でも、経験数なんか全く売りにも何にもなりません。
10年目で何も考えずに臨床をしているセラピストよりも1年目でめちゃくちゃ臨床で考えているセラピストの方が圧倒的に強いです。そして、10年目のセラピストより知識も技術も早い段階で確実に上回ります!!
- 経験年数 ✖️ 考える力(質) = 臨床能力
この経験年数と考える力の掛け算が臨床でのセラピストの能力になると思います!!
リラクゼーション → 筋トレ → 歩行訓練
まず最初はプラットホームに横になる…
こんな訳の分からないルーチンワーク化してるセラピスト多い気がするわ。
こんなことしてたらそのうち脳みそ腐りそう。笑
ちゃんと考えてたら全て同じ流れには絶対ならない!!— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 17, 2017
だから、こんなことしてたら考える力が付かないからダメなんですよ↑↑
テクニック・治療手技は使わない方がいいのか??
じゃあテクニックや治療手技は使わない方がいいのか?
そんなことはありません。
僕も臨床でもテクニックや治療手技を現在も使っています。
そして、これからもおそらく使うと思います。
テクニックや治療手技は使い方が大事です。
テクニックの使い方!!
別にテクニック使うのが悪いことじゃなくて、使い方が大事。
例えば、テクニックは即時効果ある。
相手に短時間でカラダの変化を感じさせることができたら信頼してもらいやすくなるし、話も聞いてもらいやすくなる。
そういう使い方も1つ有りかな…
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 13, 2017
とにかく考える。そして、しっかり評価する。
評価結果に合わせて治療手技やテクニックを使う。
臨床は、評価して治療。
力を入れるところは圧倒的に評価の部分です。
評価がしっかりできていれば、治療をする際にテクニック・治療手技を使っても自分が何をしているかも明確に分かることができますし、頭の中が整理させた状態でアプローチすることができます。
まとめ
- テクニックや治療手技をやみくもに使うのは危険
- 臨床は考える力を身に付ける
- 解剖・運動・生理学の基礎知識があれば応用できる
- テクニックも使い方が大事
まだ臨床での経験年数は浅いですが、早い段階でこのテクニックの使い方や失敗をできて良かったと思っています。
これから臨床に出る学生さんや新人セラピストの皆さんは参考にしてもらえればと思います。
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