ブリッジ動作における「膝関節」の安定化の運動療法。

どうも。薬師寺です。
運動療法を行う中で、ブリッジ運動を行うことが多々あると思います。
このブリッジ運動の目的は様々だと思いますが、今回の記事では膝関節を安定化させるためのブリッジ動作ということを目的に解説をしていきます。
ブリッジ運動の目的
- 脊柱のムーブメント
- 体幹筋の協調運動
- 骨盤コントロール
- 股関節伸展筋群ex
- 膝関節スタビリティーex
- ハムストリグスex
- 足部内外反コントロール
- 足趾コントロール
ブリッジ運動においても上記のような目的でエクササイズがする事が出来るため、目的によっても多少なりともブリッジ運動の方法が変わってきます。
筋トレというよりかは、、
ムーブメントのエクササイズに使用する事が多い印象です。
ブリッジ動作と聞いて、、
お尻と持ち上げるだけと元々思っていましたが、しっかりブリッジ運動をする事はかなり奥深く、かなり脊柱や骨盤の連動性や分離性が必要になってくるのがブリッジ運動です。
今回は、、
膝関節のスタビリティー機能という面で解説させて頂きます。
膝関節が安定するためには
まず、膝関節は人体の位置付けとして考えても、スタビリティーの関節です。
スタビリティーとは安定性の事ですね。
<殿筋を使った股関節外旋と膝OA>
殿筋を使った股関節外旋
↓
相対的に下腿中間位〜内旋
↓
大腿外旋と下腿内旋位
↓
膝関節の荷重位での安定ちなみに足部を地面に接地した状態で、下腿や足部がブレないように安定させながら、殿筋の作用で股関節外旋を使えるようになると、下肢が安定する。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 19, 2019
しかし、、
多くの膝関節疾患など膝関節に症状が出る方は、膝関節がモビリティー関節として可動してしまい、本来動くはずのない内反や外反の動きまで伴ってしまい、変形性膝関節症など、膝関節の変形に繋がってくるケースが非常多いです。
【Mobilityとstabilityの関係性】
この関係性が崩れた時に機能障害が出てくるわけであって、この図は基本的だけど超大事。
股関節、足関節、胸椎のMobility低下で腰椎や膝関節のstabilityが低下。
腰椎や膝関節のstability低下で胸椎や股関節のMobilityが低下。
どちらも大事。相互関係。 pic.twitter.com/eQk6AqnDn2
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) November 24, 2018
上記がその画像ですね。
膝関節の位置付けとしては、スタビリティー関節として安定性が求められます。
そして、、
膝関節が安定するためには、股関節と足関節の機能が重要になってきます。
構造上ですが、大腿骨と下腿によって膝関節の大腿脛骨関節が構成されているわけなので、大腿骨と下腿の回旋角度や回旋方向によって変化していくるわけです。
膝関節が安定化するメカニズムとして、、
膝関節が屈曲位にある際には、「大腿骨外旋+下腿内旋 」の動きによって膝関節が安定します。
膝関節が伸展位では、スクリューホームムーブメント(SHM)といって、最終伸展域で下腿が外旋するという動きがあり、立位など加重した状態では、大腿骨が下腿上を内旋することで相対的に膝関節の最終伸展域にて外旋運動が生じ安定すると言われています。
しかし、、
現代人では、股関節の最終伸展域での内旋制限や足部のマルアライメントもあり、大腿骨ではく、下腿を無理に外旋させた状態を作り出して膝関節を安定させようとします。
これを下腿外旋症候群と言ったりもします。
上記の様な事から…
- 股関節機能の改善
- 足部のニュートラル
- 下腿の安定性の保持
上記の様な事が、膝関節の安定化やスクリューホームムーブメントの改善において必要な項目になってくる事が多いです。
臨床で使えるブリッジ運動
臨床現場で使えるブリッジ運動ということですが…
ここで紹介するのはストレッチポールを使用した方法。
これめちゃくちゃ膝関節のスタビリティー改善に効果的です。
なぜかっていう理由も解説しますね。
まず、結論から話すと…
ストレッチポールを使うことで膝関節の動きが分かる指標になるから。
ストレッチポールを上記の画像の様に活用することで、
膝関節伸展運動を行うと、ポールが奥に転がっていまします。
逆に膝関節屈曲運動を行うと、ポールが自分の身体の方向に動いてしまいます。
つまり、、
膝関節の屈曲運動や伸展運動が入らない状態でのエクササイズを行うにはもってこいのアイテムがストレッチポールになります。
ストレッチポールがなくても、、
ハーフストレッチポールやバスタオルを丸めた状態でも可能なので参考にしてやってみて下さい。
ハーフストレッチポールやバスタオルの場合であれば、、
置いてる足が滑り落ちない様にするなど指標が少し変わってきます。
リングを使用したブリッジ運動
ピラティスリングを使用したブリッジ運動です。
ピラティスリングも通販サイトなどで安価で販売しているので欲しい方はチェックしてみて下さい。
ピラティスリングを大腿骨遠位部に挟んで股関節エクササイズをすることで、股関節伸展筋群の大殿筋がより作用しやすい状態にする事ができます。
大殿筋の作用としては、、
股関節伸展+外旋の作用があります。
ピラティスリングを使用するだけでも、、
この大殿筋の作用をフルに使った状態でのエクササイズを行う事が出来るのでオススメです。
ピラティスリングを使わない方法での上記の様な方法があるので参考にしてみて下さい。
ポイントは、、
下腿や足部を安定させた状態で大腿骨の伸展と外旋運動を行うことです。
まとめ
今回は、ブリッジ運動について解説しました。
膝関節を安定させるためにブリッジ運動を活用することも多いと思いますが、今回紹介したアイテムなどを活用することで膝関節のスタビリティーがより得られやすい状態になるため参考にしてみて下さい。
ではでは♪(´ε` )
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