20歳代の理学療法士。自分の価値を最大化する方法とこれからの時代の働き方。

理学療法士の働き方として、
以前は病院や施設で定年退職まで働くというのが一般的な働き方の流れでした。
しかし、現代で定年退職まで、何もトラブルもなく、何も考えずに働き続けることは不可能に近い時代になってきているのが現実であり、自分の頭で考えて働き方を選択していく時代になりました。
今回の記事では、現在20代で理学療法士をしている自分が、今後の理学療法士としての価値の高め方や、理学療法士という資格をどのように活用して働いていくかなどの働き方について考えていることを記事にします。
これから理学療法士を目指そうとしている高校生、養成校に通っている理学療法士学生、新人セラピストや同年代の理学療法士の参考になればと思います。
目次
終身雇用・年功序列制度の崩壊
先日、ニュースで話題になりましたね。
「世界のトヨタ社の終身雇用制度の限界のニュース」
自分の親の世代であれば、1つの会社に勤めて、その会社で年功序列で給料が少しずつ増えて定年退職まで働く。
そういったのが当たり前の働き方でした。
しかし、ここ数年のニュースからも分かるように…
世界の大企業の会社ですら、終身雇用は限界になってくるということは発表しているように、これからの時代は終身雇用制度は崩壊し新たな働き方をしていく時代に突入しています。
大企業だから安定しているというの時代は終わったということですね。
そして、昔から年功序列制度の会社が多く、理学療法士の業界であっても、10年目理学療法士よりも1年目理学療法士の方が給料が低いというのが当たり前とされてきました。
こんな年功序列制度があることにより、成長するために一生懸命に勉強して患者さんをよく出来る理学療法士よりも、毎日死んだ目をして仕事をしている理学療法士の方が給料をもらっているシステムというのがあり、勉強のやる気をなくしたり、何のために働いているかが分からなくなりバカバカしい気持ちになるセラピストが増えるのも分からなくもないです。
しかし、、
これも今までの話であって、終身雇用制度崩壊や年功序列制度の崩壊によってより自分という人間を個人として輝かせることができる可能性がある社会になっています。
給料は「もらうもの」ではなく「稼ぐもの」
終身雇用が崩壊してきている今。
勤めている病院や施設などの職場も一生自分の身を保証してくれるという保証は1ミリもありません。
つまり、、
- 自分の身は自分で守る
- 自分で稼げる力を身に付ける
- 生きていく力を身に付ける
これらのことが大切になってきます。
最近のどんなビジネス本を読んでも共通して書かれているのがこれらのことです。
そして、病院や施設に勤めていると、毎月月末に決まった給料が振り込まれます。
これは、給料を稼いでいるように思えるかもしれませんが、給料をもらっています。
今まではこれでよかったかもしれませんが、こらからは「給料をもらう」という感覚から「給料を稼ぐ」という感覚にシフトしていく必要があります。
まだまだ自分自身も稼ぐ力があるかと言われたら全然のレベルですが、、
会社に常におんぶに抱っこでは超リスクであって、自分の身は自分で守れるようになる心構えが必要があることはつくづく感じています。
職場依存から個人スキル依存へ
- 〇〇病院に勤めている
- リハビリテーション科の部長をしている
- 〇〇大学を卒業した
- 同期の〇〇より自分の方が知識がある
- 今の職場は給料がいい
- ボーナスがたくさんもらえる
- 3年働けば退職金がある
この上記の様な状態や思考状態からはなるべく避けた方がいい。
職場に依存している。職場が守ってくれて当たり前。
という思考だと何か上手くいかなったり、何か不都合が生じるとすぐに人のせいや職場のせいにしてしまいます。
つまり、、
職場に依存するのではなく、個人(自分)に依存することが大切。
個人に依存するとは、、
- 自分の強み
- 自分は何が出来る人間なのか
- 自分は何が得意で不得意なのか
- どういうスキルを身に付けたいのか
つまり、職場の名前や職場での自分の肩書や立ち位置に依存することは、あまり価値があることではなく、社会の中で自分が理学療法士として何が出来るのか。
という部分です。
例えば…
〇〇病院で働いている薬師寺です。
よりも
〇〇が出来る薬師寺です。
〇〇することが得意な薬師寺です。
結局は、職場での立場ではなく、「何が出来るか」。
そして、理学療法士は沢山いるから、人と同じでは、希少性がなくなって替えのきく存在になってしまうからなるべく自分しか出来ないことだとベストですね。
だから、経験年数とか関係ないですし、自分が何が出来るのか。何が得意で苦手なのか。どういうスキルを身に付けたいのか。という部分を考えていく重要。
スキルというのも、理学療法士としての知識や技術だけではなく、トークスキルやプレゼンスキル、ライティングスキルやマーケティングのスキルなど色んなスキルがあるため、現時点の自分に必要なスキルや課題を考えることが必要になってきます。
職場の同期や上司ではなくマーケットをみる
- 最近上司から褒められた
- 上司に勉強会に誘われた
- 上司に勧められた治療手技を学び始めた
- 同期より自分の方が勉強している
これ病院とかに勤めているとあるあるだと思います。
上司がやってる手技とかを後輩セラピストが勧められて、それを勉強して病院全体が特定の治療手技ばかりやってる。
また、理学療法士同士で、どちらの方がスキルが上か下とか。どっちの方が知識があるかないか。
とかとか。
こういうのは見るべき場所が間違ってます。
上記の様なことは、
全てが上司や同期に目を向けていて、職場の中での立ち位置の争い(競争)みたいなレースに参加していることになります。
本当に目を向けなければいけないのは、同期でも上司でもなく、
マーケット(市場・社会・世の中)です。
例えばですが…
先日、Twitterでストレッチトレーナーでインフルエンサーのツイートをコメント付きでリツイートしました↓↓
<腸腰筋が硬いことで起きること>
・腰や膝が痛くなる
・太ももとふくらはぎ太くなる
・背骨の動き悪くなる
・ケツ硬くなる
・ケツ筋が痩せる
・ハムストリングス機能しなくなる
・股関節につまり感が出てくる
・呼吸機能が悪くなる
・脚が後ろ方向に動かなくなるとりあえず腸腰筋ケアしましょう。 https://t.co/ZlGMBgbolr
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) September 4, 2019
理学療法士としては、
腸腰筋の解剖学や機能なんて当たり前に知ってるし、
腸腰筋が働かないとどういう身体への悪影響が出るかも知っている。
ですが、、
理学療法士など専門家が当たり前に思っていることって、一般の方にとっては、めちゃくちゃ価値がる情報だったりして知らないことがほとんどのケースが多いです。
このツイートに関しても、、
当たり前のことしか言ってませんが、「約2000いいね」「400リツイート」など多くの人が関心を持っていることが分かると思います。
これは一例ですが、、
理学療法士として普段当たり前に思っていることや知っていることって、
相手にとっては超価値があることだったりするっていうのを知っておく必要があります。
この相手というのが患者さんや社会の一般の方などです。
職場内の上司や同期ではないです。
理学療法士のスキルを必要としている人は沢山います。
まず目を向ける場所を180度変えましょう。
誰にサービスを届けるかを考える
例えば…
お腹が空いた人に売る500円のおにぎり。
お腹がいっぱいの人に売る100円のおにぎり。
同じ商品やでも、自分の状況によってその「おにぎりの価値」は変わってきますよね。
値段が多少高くても、買っちゃいますよね。
日常的に自動販売機で買う150円のコカコーラ
祭りの屋台で買う300円のコカコーラ
環境によって同じ商品でも高いと感じなくなりますよね。
子供には1万円札をあげるよりオモチャをあげた方が喜ぶ
大人にはオモチャは必要なく1万円札の方が価値が高い
対象にする人や年齢によって、その物が価値がある物なのか。価値が無い物なのか。
これが変わってくるわけです。
理学療法士を必要としている「人」「場所」にサービスを届ける。
こんなことが大切になってくると感じてます。
つまり、、
理学療法士でも同じ知識や技術でも、自分の知識や技術を届ける場所さえ考えればいくらでも必要とされていることが分かりますし、価値があるものだということが分かると思います。
例えば、、
理学療法士1年目が10年目の人に対して技術セミナーをする。
っていうのは相手を間違っており、ちょっと無謀ですよね。
でも、
理学療法士1年目が高齢者に対して健康教室を開催する。
これって全然可能だし、相手にとっても自分より知識がある人から教えてもらえる時点で価値がありますよね。
理学療法士である以上、サービスを提供する人と場所を間違えなければ今の知識や技術の価値を最大化することだって可能です。
理学療法士としての価値の高め方
理学療法士としての、市場での価値の高め方には3つあると言われています。
技術資産:理学療法士の専門的な知識や技術。
人的資産:人との繋がり。人脈。
業界の生産性:今後成長するマーケット。
この3つを高めることができれば、市場価値が高まります。
市場価値とは=世の中からみた自分の価値
理学療法士としても、世の中の問題を探ってそれに対して、理学療法士として何が出来るかを考えて行動することで市場価値を高めた存在になることが出来ると思います。
理学療法士の給料の上げ方
「どうやったら給料上がると思いますか。」
って質問をよく頂きます。
結局は、市場価値を高めることなんですが…
とりあえず間違いなく言えることとして、、
- 誰かが作った仕事をしていても給料は上がらない。
- 決まったルールの上で働いていても限界がある。
クリニックや病院など職場で稼ごうとしても、当然ですがその組織を作った人や経営者が1番儲かるシステムができているため、給料も上限がある程度決まってしまいます。
そして、理学療法士は定義でもある様に、医師の指示の下で理学療法を提供するため、医療保険や介護保険下で理学療法を行うためには点数上どんだけ頑張っても上限が決まってきます。
これも全て元々ある会社や組織のシステムに乗って稼ごうとしているから稼げるものも稼げないです。
1番得するのも仕事を作った経営者です。
つまり、給料を稼ごうと考えたら…
「自分で1からシステム・サービスを作る必要がある。」
自分がコンテンツになったり自分のコンテンツを見てもらう。
これしかない気がします。
要するに、、
- 出来レースに参戦しない。
- 1つの枠組みの中だけで競争しない。
当然ですが、、
理学療法士が理学療法を提供するのは医師の指示の下行うことが決まっている訳なので、何でも好き勝手出来る訳ではないですが、、
理学療法士が理学療法をすることは出来ませんが、理学療法の知識や自分が得意な強みなどを使って社会活動することは十分出来ます。
この活動というのも様々な形があると思います。
職場内で出世することを本気で考えるより、社会に対して何を出来るかを本気で考えた方が社会のためにもなり、給料や収入も上がると思います。
20代では給料より自分のスキルを貯める
目先の給料を追い求めるよりも、自分のスキルを高めることを追い求める方が、長期的に見ても大きな価値になります。
よく言われいてる話として、、
お金は盗まれたらその時点で何も残らないけど、お金を自分自身のスキルや脳みそを賢くするために使ってお金の形を変えておけば、自分の知識や技術は盗まれることもない。
って話ありますよね。
20歳代の時に貯金ばかりして、何となく10年間セラピストをやって30歳になった時に、
スキルもない。技術もない。専門知識ゼロ。一般知識ゼロ。人脈もない。情報もない。ブランディングもない。
こんな状態だと自分はヤバ過ぎだと思うわけです。
つまり、目先の給料が高いとか低いとかそういう基準で職場を決めたりするのはやめて、
自分の成長のために投資していくことや人のためにお金を使っていく。
こう考えていくことの方がこれからの時代は大切な気がしてます。
自分の知っている尊敬できる20歳代後半や30歳代の理学療法士は若手の時にとことん自分の武器になるスキルを磨いていた人しか知らないので間違いない気がしてます。
まとめ
今回は、自分自身へのメモの意味も込めて「働き方」に関する記事を書きました。
たまにこんな記事も書こうと思います。
ではでは♪(´ε` )
最新記事 by 薬師寺 偲 (全て見る)
- 【臨床ガチ大学】〜業界No.1のコスパで運動療法・トレーニング・機能解剖学が学べるマガジン〜 - 2020年5月3日
- 股関節の整形外科テストのコツ(股関節前面筋群の評価) - 2020年4月16日
- 教科書には書いてない。臨床で効果的な大殿筋のオリジナル運動療法。 - 2020年1月28日