【運動療法×相反抑制】ハムストリングスの柔軟性向上アプローチ。

ハムストリングスの柔軟性アプローチについて。
ハムストリングスに限った話ではありませんが、
筋肉の柔軟性を高める方法にはストレッチ以外の方法もあるということを知っておいたほうがいいです。
患者さんへのセルフケアでストレッチの指導をしても、
身体が硬い方に対してストレッチをすることほど辛いことはありません。
このストレッチをするのが苦手な人や、ストレッチ以外の方法でどうにかしたい。
そんな時に、効果的なアプローチになるので知っておく必要があります。
ハムストリングスのストレッチ
ハムストリングスの柔軟性をあげる方法として、、
上記の動画の様なストレッチ方法がセルフケアの指導で用いることが多いです。
Ib抑制を使ったストレッチですよね。
持続伸張を行うことによってゴルジ腱器官が反応して筋肉が弛緩してくる作用です。
ですが、、
- 痛くてなかなか継続できない
- あまり効果がみられない
こういった方も一定数いると思います。
こういう時にどうするか。
別の打つ手が必要ですよね。
相反抑制(Ia抑制)を利用する
Ib抑制を使ったゴルジ腱器官の反射で上手く効果が出にくい場合であれば、、
Ia抑制を使います。
つまり、相反抑制の生理学的な反応です。
相反抑制とは、、
ざっくり説明すると、収縮する主動作筋が働く際に、拮抗筋である筋肉が弛緩する作用。
これを上手く、ストレッチなどセルフケアや運動療法の場面でも活用します。
ハムストリングスの相反抑制
詳細は上記の動画をご覧下さい。
実際に、臨床で相反抑制を活用する方法です。
目的としては、ハムストリングスを弛緩させたいわけなので、、
ハムストリングスの拮抗筋にあたる筋肉を使うことが必要です。
ハムストリグスの拮抗筋として…
- 大腿直筋
- 腸腰筋
上記の2つの筋肉があります。
そして、臨床場面で実際に相反抑制を使用して、
ハムストリグスの柔軟性向上を目的にアプローチを行う際には、
腸腰筋を活用する方が効果的なことが多いです。
実際に腸腰筋とハムストリングスは関係性が深いです。
- ハムストリグスが硬いと腸腰筋が作用しない
- 腸腰筋が硬いとハムストリングスが作用しない
お互いの関係性を考えたアプローチが必要になります。
そして、、
ストレッチをするのが苦手な人に対しては、運動をして筋肉の収縮を入れていくことで、筋肉の弛緩を生んでいくことを狙う方が効果的だったりします。
つまり、、
腸腰筋の運動療法を行っていくこと。
ハムストリグスが硬い人の多くは、腸腰筋も機能不全に至っているケースもかなり多いです。
この様に相反抑制を活用してハムストリグスの柔軟性向上アプローチを行ってみて下さい。
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