腸を評価・治療する必要性。腸から起こる症状と臨床で使える腸を徒手的に調整する方法!!

「セラピストは内臓の状態は評価できない。」
本当にそうでしょうか??
今回お伝えする内容は東洋医学的な視点も含まれていますが、実際に臨床で結果が出ていることをお伝えします。
そして、今回お伝えする内臓は腸です。
腸は非常に近代注目されている部位であり、腸についてのセラピストが使える知識と臨床で使えるテクニックをお伝えしようと思います。
目次
腸の役割とは?
腸の役割は、消化と吸収。
これは医学的な知識がない人でも分かる人なら分かると思います。
しかし、実際には消化と吸収以外にも大切な作用があるのが事実です。
【腸の大切さ】
・カラダの免疫の7割を占める
・リラックスするホルモンを構成する
・脳と密接に関係する。
・消化、吸収、排泄と関与セラピストは腸に対してアプローチ出来ないと思われがちだけど実際のところ食事指導もそうだし徒手的にもアプローチ可能。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 5, 2017
腸は、誰もがご存知の通り消化と吸収に関与しています。
そのため、食事によって腸の状態が変化します。
消化にいいもの。消化に悪いもの。
吸収されるもの。吸収されないもの。
食べ物1つによっても腸の状態が変化知るのが事実です!!
腸はカラダの免疫の7割を占めています。
免疫とは、カラダに異物が入った時にそれを取り込まないようにカラダを守ってくれるものです。
免疫が働かないと、病気や感染症にかかりやすく、風邪などにも引きやすくなります。
だから、腸の状態。腸内環境を良くする事で免疫力が上がり、カラダを守ってくれる交代がフルに働いてくれる状態になりカラダを元気な状態に保つことが出来ます。
リラックスホルモンといってセロトニンを生産するのも腸の役割。
セロトニンとは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、カラダをリラックスした状態や気分的にいい気分になるようなホルモンがセロトニンです。
このセロトニンですが、これも腸で作られることが知られいます。
つまり、腸内環境が悪いとセロトニンが生成できず、常に疲れ切ったカラダや気分的にもどんよりした状態が続いていますということになります。
セラピストが知っておくべき腸の作用と繋がり
【腸と連結している組織】
人間のカラダの特性として、上方の組織の疲労や硬さがあれば下方に変位してくる特性がある。
腸であれば、上方の肝臓が暴飲暴食などで疲労していたら下方変位して、腸を圧迫して腸の機能不全に繋がる。
腸は腸腰筋や横隔膜などの筋膜ラインでいうDFLと関わりが深い。
— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 5, 2017
腸に限らず、全ての内臓に共通して言えること。
内臓は疲労することによって、
尾側 + 背面 にズレます!!
いわゆる背中方向と、足方向ですね。
これは、地球上に重力が存在するためであり、重力の影響により尾側かつ背面にズレが生じます。
そして、内臓は筋膜で筋肉と連結しており、アナトミートレインでいうDFL(ディープフロントライン)によって連結しています。
腸の内臓筋肉反射について
内臓の状態が筋肉に現れることを内臓筋肉反射と言います。
腸と関係がある筋肉の場所は…
- 内側ハムストリングスと腓腹筋内側頭のクロスポイントの圧痛
- 腹直筋・腹斜筋の筋力と硬さ
- TFL、大腿四頭筋、ハムストリングスの筋力と硬さ
この3つを指標に考えることが出来ます。
この場所に異常に痛みがあったりすると、もしかしたら内臓の状態が悪いことを意味しているかもしれません。
臨床での腸の評価と治療アプローチ
臨床場面での腸に対する評価やアプローチ。
内臓筋肉反射とも関連しているように、腸に硬さができると、腹部の緊張が上がります。
そして、腹部の緊張は下肢の緊張にも影響します!!
腹直筋や腹斜筋の緊張をとっても腹部筋群に硬さを作っている原因は腸にあるため、何回硬さをとっても戻ってきてしまうという状態になってしまいます。
つまり、腸を評価・治療できると臨床の幅が広がります。
そして、臨床で良く使う場面として、
大腰筋を触診する場面。
大腰筋は腸を介してでしか触診することが出来ません。
つまり、腸が硬いと大腰筋までタッチを侵入させていく時に、なかなか触診することが出来ません。
だから、腸を緩めてから大腰筋を触診することが大事です。
ただ、大腰筋は腹部の内科的な疾患や腹部動脈瘤がある場合は触診は禁忌なのでリスク管理をした上でおこなってくださいね。
スポーツ選手でも高齢者でも、人間にとって大事な大腰筋。
・大腰筋はめちゃくちゃ大事な筋肉だけど…
・自分も臨床をして触らない日はないけど…
腹部大動脈瘤や腹部の内科的疾患がある人の大腰筋の触診は禁忌。
リスク管理あっての評価・治療!!
しっかり情報収集してから臨床をしよう。— 薬師寺 偲 Shinobu Yakushiji (@gmawgmaw) December 6, 2017
方法としては動画で解説しています↓↓
また、徒手療法以外にも、
- 腹部を温めること
- 運動をしてカラダを動かすこと
この2つをするだけでも腸の蠕動運動が生まれやすく腸が緩みやすくなります。
まとめ
実際に臨床場面でも腸はセラピストがアプローチできる内臓です。
食事指導もそうですが、徒手的に変化を出せるということも知っていただけたらと思います。
是非チャレンジしてみて下さい!!
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