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「肩関節治療の原則」臨床やってて気付いた治療の組み立て方。

 
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愛媛松山市の理学療法士。病院に行かない文化を作り、健康に関するリテラシーを高めることをコンセプトに、痛み・スポーツ障害・姿勢改善・動作改善のコンディショニングを行なっています。一般向け・セラピスト向けに日常生活や臨床に役立つ身体に関する健康情報などを配信しています。詳しくはプロフィールまで…
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肩関節の治療原則について。

肩関節は複雑な関節のため、評価も難しく勉強すればするほど混乱しがちになります。

 

そこで、今回は臨床で自分がやっている治療や評価の考え方をお伝えします。

長々した記事じゃなく、簡単に要点だけまとめて書いているので、参考にできる部分があれば使ってみて下さい。

 

 

臨床での肩関節の特徴をシンプルに

 

臨床での肩関節の特徴をシンプルに解説!!

  1. 後方組織の密度が高い
  2. 肩関節の下方・後方に硬さ出来やすい
  3. 前方への骨頭の偏移が起きやすい
  4. 組織間の癒着の影響が大きい
  5. グローバル筋による制限が大きい

 

ざっくりこれの辺は、臨床をしていて感じるところ。

 

後方組織の密度が高い

 

  • 広背筋
  • 僧帽筋
  • 棘下筋
  • 棘上筋
  • 小円筋
  • 大円筋
  • 上腕三頭筋
  • 三角筋後部線維

 

このような筋群が肩関節後面には存在します。

前面にも大胸筋という筋ボリュームが大きい筋肉がありますが、後面の筋群の方が前面の筋群と比較して密接に連結しており、関節可動域制限の制限因子にもなりやすく、滑走不全による筋の出力低下を起こしやすいです。

 

肩関節の下方・後方に硬さが出来やすい

 

後方組織の密度が高いため、癒着を起こしやすく、硬さができることが多いです。

後方組織の硬さが原因で前面の大胸筋や小胸筋の硬さを作ってしまうことも多く、前面の筋群に関しては、猫背姿勢などの日常の習慣的な不良姿勢によって起きる組織の硬さが多いです。

 

肩関節下方の硬さについても、

生活をするときに肩関節をフルレンジで使うことは少なく、上肢を下制した状態で生活しているケースがほとんでです。

そのため、下方の組織が常に短縮位になっていることが多くあり、短縮位による筋の柔軟性低下、伸張性低下に繋がっているケースが非常に多いです。

 

骨頭の前方偏移が起きやすい

 

骨頭の前方偏移が起きやすく、前面でのインピンジメントが生じやすくなります。

肩関節を評価・治療してく上で欠かせないのが、「骨頭と臼蓋の位置関係」です。

 

上記で解説したように、

肩関節は後方・下方の組織が硬くなりやすいため、骨董と前面かつ上方に押し出すようなストレスが加わることが多いです。

 

臨床でも、大胸筋や上腕二頭筋長頭腱がパツパツに突っ張っている症例をよく見ることが多いですが、そのほとんどがおおもとを辿って行けば、肩関節後方や下方の組織の硬さだったりします。

 

組織間の癒着の影響が大きい

 

肩関節は前面も後面も全て組織間の連結が細かいです。

ローテーターカフにおいても、肩関節という狭い空間に隣り合って筋肉が連結しており、その上には僧帽筋や三角筋があり、グローバル筋とも連結しており、ほとんど全てが関連しているような構造となっています。

 

そのため、1ヶ所でも滑走不全・機能不全が生じることで、

他の関係のない場所にも影響し、関係のない場所に痛みを出したりすることがよくある。

 

それが肩関節の特徴です。

 

グローバル筋による制限が大きい

 

グローバル筋とローカル筋が存在しますが、

グローバル筋による制限がめちゃくちゃ大きいです。

  • 広背筋
  • 僧帽筋
  • 三角筋
  • 大胸筋

 

特に、この4つが肩関節の動きを邪魔して制限因子になっていることがかなり多いです。

 

グローバル筋も肩関節を可動させていく上では大切ですが、密接に組織の連結があるため滑走不全が生じることが多く、骨頭の位置が臼蓋からズレることによってグローバル筋に筋スパズムが生じることが多いです。

 

臨床での肩関節治療の組み立て方

 

※動画で解説しているのでご覧下さい。

 

肩関節は、複雑な関節のため、診るポイントをある程度絞って評価しないと、混乱しやすくなってきます。

そこで、まず評価するポイント。

 

  1. 肩甲上腕関節(上腕骨)
  2. 肩甲胸郭関節(肩甲骨)

 

この2つがまず大事です。

肩関節の動きを生み出す際の各関節の動く比率として、肩甲骨と上腕骨がメインで動き、その動きに胸骨・鎖骨・肋骨・胸椎などの関節の動きの組み合わせで肩関節の動きが構成されています。

そのため、まず評価するのは、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節です。

 

上腕骨に対して肩甲骨が追従して動くのか?」

 

  • 上腕骨が屈曲するときに肩甲骨は上方回旋しているのか?
  • 水平外転ときに肩甲骨は内転するのか?
  • 結滞動作の時に肩甲骨は下方回旋するのか?

 

などなど…

 

まずは、肩甲骨と上腕骨の関係性を評価しましょう。

 

肩甲骨のアライメント評価について

 

 

肩甲骨と上腕骨の連動性を評価する前に、

静的なアライメント評価をする必要があります。

 

肩関節を可動する以前にそもそも肩甲骨や上腕骨の位置関係がおかしい時点でエラーが出るということになります。

 

肩甲骨の正常なアライメントを知り、評価した上で、肩関節の動きを入れていくようにしましょう。

 

肩関節の治療アプローチ

 

肩関節の治療アプローチについてですが…

  1. 四つ這い
  2. ハイハイする

 

このトレーニングかなり効果的です。

肩関節もCKCのトレーニングは必要であり、体幹と肩関節の連動性がなければ肩関節は機能しません。

 

上記で解説したように、

肩関節は前方かつ上方に偏移しやすく前方のインピンジメントが起きやすい関節です。

 

四つ這い姿勢やハイハイをすることで、骨頭を後方に戻す力が働き、後方組織のストレッチ効果にも繋がります。

 

評価をして、適応・不適当を考える必要がありますが、適当にリラクゼーションをするくらいならハイハイを30分やる方が効果があることも多いです。

 

まとめ

 

肩関節を評価・治療する時にはシンプルに考える。

 

肩甲骨と上腕骨の関係性を優先的に評価。

その次に胸骨・鎖骨・肋骨・胸椎など関連している関節の評価を加えていく。

 

基本的にどの肩関節疾患に対してもこの考え方で進めていけると思います。

スポーツ選手の場合は体幹や下肢からの影響を受けやすいので全身の評価も必要ですが、まずは局所の評価のためこのような見方で肩関節を評価・治療してみて下さい。

 

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