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関節の緩みの肢位(LPP)としまりの肢位(CPP)から診る評価・治療の組み立て方。

 
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愛媛松山市の理学療法士。病院に行かない文化を作り、健康に関するリテラシーを高めることをコンセプトに、痛み・スポーツ障害・姿勢改善・動作改善のコンディショニングを行なっています。一般向け・セラピスト向けに日常生活や臨床に役立つ身体に関する健康情報などを配信しています。詳しくはプロフィールまで…
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関節にはLPPとCPPといい、

緩みの肢位としまりの肢位が関節には存在します。

 

これは、各関節で異なり、各関節のLPPとCPPの関節の角度やポジションを理解しておくことは、セラピストとして評価・治療をしていく上で重要です。

 

各関節の緩みの肢位(LPP)としまりの肢位(CPP)の解説から臨床での評価・治療の組み立て方までで説明していきます。

 

 

緩みの肢位(LPP)としまりの肢位(CPP)とは?

 

全身の各関節どこにでも、関節が最も緩むポジションと最もしまるポジションの2つが存在します。

それをLPPとCPPといいます。

 

・ルーズパックポジション(loose-packed position:LPP)

関節の適合性が最も低く、関節周囲の組織や靭帯、関節包など全ての関節に影響する因子が緩んでいる状態になるポジションを緩みの肢位(LPP)。

 

 

・クローズドパックポジション(close-packed position:CPP)

関節の適合性が最も高く、関節周囲の組織や靭帯、関節包など全ての関節に影響する因子が緊張している状態になるポジションをしまりの肢位(CPP)。

 

 

このLPPとCPPの関係で勘違いされやすい部分ですが、

 

各関節には多くの靭帯や関節包も部位によって異なります。

各関節のLPPとCPPは特定の関節全体が緩む肢位、しまる肢位のため、1つ1つの個別の靭帯や間接包の緊張具合の評価とはまた別になります。

 

つまり、関節全体の状態であり、局所的な部分の評価とは異なります。

 

動画での解説はこちらから↓↓

 

 

ルーズパックポジション(LPP)の一覧

 

肩関節 外転55°+水平内転30°
腕尺関節 肘関節屈曲70°+回外10°
腕橈関節 肘関節最大伸展+回外
上橈尺関節 回外35°+肘関節屈曲70°
下橈尺関節 回外10°
手関節 中間位
手指MP関節 軽度屈曲位+尺即偏位
手指IP関節 半屈曲位
股関節 屈曲30°+外転30°+軽度外旋位
膝関節 屈曲25°
足関節 底屈10°+内外反中間位
足趾MP関節 中間位
脊椎 中間位

 

LPP(緩みの肢位)の一覧!!

LPPは治療の場面でめちゃくちゃ使うので重要です。

 

クローズドパックポジション(CPP)の一覧

 

肩関節 最大外転+外旋位
肩鎖関節 上腕骨30°外転位
胸鎖関節 肩関節最大挙上位
腕尺関節 最大伸展+回外位
腕橈関節 肘関節90°屈曲位+5°回外位
上橈尺関節 5°回外位
下橈尺関節 5°回外位
手関節 最大背屈位
手指MP関節 最大屈曲位
手指IP関節 伸展位
股関節 最大伸展+最大内旋+最大外転位
膝関節 最大伸展位+外旋位
遠位脛腓関節 足関節最大背屈位
足関節 最大背屈位
足趾MP関節 背屈位
脊椎 伸展位

 

CPP(しまりの肢位)の一覧!!

基本動作のほとんどがCKCの要素が多く、CPPによる関節の安定性が必要。

関節を安定させるポジションは筋活動が最小に抑えることが出来る。

 

関節のポジション(LPP・CPP)の評価方法

 

関節のポジションのLPPとCPPの評価方法です。

LPPは緩みの肢位。CPPはしまりの肢位。

 

これを言い換えると…

 

こういうことです。

 

どちらが良いとか悪いとかではなく、実際の動作ではどちらも必要な要素です。

 

例えば、歩行中の膝関節の動き。

 

ダブルニーアクションの作用が歩行中には求められますが、

大まかに分けると、立脚期の膝関節は安定性が求められ、遊脚期の膝関節はスムーズに曲がっていき、トゥークリアランスを獲得するために不安定さが必要になってきます。

 

そのため、もし立脚期に膝関節伸展制限があれば、関節自体を安定させることが出来ないなため、筋肉を過剰に使って関節を制御する働きが生じます。

 

それによって痛みが出たりといった症状に繋がるわけです!!

 

遊脚期に関節を不安定な状態にできない。つまり、LPPの肢位に出来なければ、膝関節が伸展されたままでクリアランスが獲得できず、棒状の様に下肢全体がなってしまいます。

 

だから、それぞれの動作でのLPPとCPPが必要なタイミングを考えて評価し、実際にエラーが生じている場合はその原因があるわけなのでさらに考えていく必要があるということです!!

 

動画での解説はこちらから↓↓

 

 

関節のポジションを使った治療アプローチ

 

 

関節のポジションのLPPとCPPは評価だけでなく、治療の場面でも活用できます。

今回は、実際に自分が臨床でしている関節のポジションを使った治療アプローチ方法をご紹介します!!

 

よく治療の場面で使うのはLPPのポジションです。関節の緩みのポジション。

 

LPPは関節が緩むポジションとお伝えしましたが、

実はその特定の関節の周囲の組織が緩むポジションでもあります。

 

どういうことか?

臨床で筋肉の緊張を落としたい場面とかありますよね?

その時にこの緩みのポジションを使って治療します!!

 

例えばですが、

殿筋群の緊張を落としたい。

 

でも、なかなか緊張が落ちない。
こんな経験はありませんか?

 

この時に関節の緩みの肢位。

LPPの肢位で治療を行います。

 

殿筋群は股関節周囲の筋肉のため、

股関節の緩みのポジションである股関節屈曲30°+外転30°+軽度外旋位で殿筋群にアプローチしていくということ。

 

筋肉の緊張を落としたいなら、出来るだけ関節や筋肉が緩んだ状態からアプローチしたほうがより緊張を落とすことが出来るということです!!

 

関節のしまりの肢位(CPP)に関しては、

もちろん治療の中で取り入れて行うのは全然OKだと思いますが、、

 

治療というよりは、動作との噛み合いを評価したり、CPPの位置にわざと関節をポジショニングして周囲の組織の状態や症状の変化などを見ていく上で活用する方が多いと思います。

 

LPPもCPPも使い方は様々なので、色々組み合わせてアレンジしてアプローチすることが大切ですね!!

 

動画での解説はこちらから↓↓

 

 

まとめ

 

  1. 各関節のLPPとCPPを知る
  2. 動作でのLPPとCPPの関係性を考える
  3. 関節の位置を変えて治療の場面にも取り入れる
  4. 他の評価ツールと組み合わせてアレンジする

 

関節のポジションは評価・治療の場面ともに活用することができます。

LPPとCPPを使った考え方は様々な方向から考えることが出来るので考えて臨床に取り入れて見て下さい。

 

 

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