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仙腸関節のバイオメカニクス。仙骨のニューテーションとカウンターニューテーション。骨盤の前傾と後傾だけ見ていてもダメ。

 
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愛媛松山市の理学療法士。病院に行かない文化を作り、健康に関するリテラシーを高めることをコンセプトに、痛み・スポーツ障害・姿勢改善・動作改善のコンディショニングを行なっています。一般向け・セラピスト向けに日常生活や臨床に役立つ身体に関する健康情報などを配信しています。詳しくはプロフィールまで…
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仙腸関節についてどのくらい知っていますか?

臨床で骨盤の前傾・後傾ばかり見ていませんか?

 

骨盤の前後傾しか見ていないのであれば、評価する内容が少な過ぎです。

 

今回は仙腸関節に特化した話をさせて頂きます。

仙腸関節のバイオメカニクスと仙骨のニューテーションとカウンターニューテーションについてお伝えします。

 

 

骨盤の触診ポイントは3Dで理解する

 

最初は仙腸関節ではなく、骨盤全体の話です。

理学療法士であれば、患者さんを触って骨のアライメントなど評価すると思います。

 

あなたは骨盤のアライメントを評価するときにどこを触って判断していますか?

 

骨盤に限った話ではなく、
人間の身体の構造は3Dで捉えることが重要です。

 

前額面・矢状面・水平面ですね。

 

骨盤のアライメントを評価する際にも3Dで評価することが大切です。

その評価する際の骨のランドマークであったりポイントをお伝えします。

 

基本的に骨盤のアライメントを3Dで捉えるためには4つのポイントが必要です。

 

それは、

①ASIS(上前腸骨棘)

②PSIS(上後腸骨棘)

③恥骨結合

④仙骨下外側角

 

この4つのポイントです。

骨盤は寛骨が左右に2つ。仙骨が1つ。

これが骨盤の構成している骨です。

 

後方は仙骨と腸骨により仙腸関節が構成されていますが、前方は恥骨結合部分です。

 

3Dで評価するためには前後・左右のアライメントを評価する必要があります。

 

動画で解説
↓↓

 

仙腸関節の解剖

 

仙腸関節は仙骨と腸骨で構成されている関節です。

仙骨側が硝子軟骨。
腸骨側が線維軟骨。

 

仙骨側の関節軟骨は腸骨側の3〜5倍と言われています。

 

そして、関節面の構造は、

仙骨側が凹面
腸骨側が凸面

 

となっています。

 

仙腸関節の特徴

 

仙腸関節の特徴は、痛みの原因になる侵害受容器が多く含まれていると言われており、
仙腸関節の周囲の関節包は、痛覚・温度覚・圧覚・位置覚を司っています。

 

特に、運動感覚には鈍感であり、一方で痛覚に敏感あるのが特徴とされています。

 

そして、仙腸関節由来の疼痛の特徴として、

腰痛・臀部痛・鼠径部痛・大腿部痛・下腿部痛といった仙腸関節から離れた部位にも症状が出ることが仙腸関節由来の疼痛の特徴と報告されています。

 

仙腸関節のバイオメカニクス(ニューテーションとカウンターニューテーション)

 

仙腸関節は上記で仙骨と腸骨の2つの骨で構成されると説明しました。

 

この仙骨と腸骨についてですが、

・仙骨は腰椎から続く脊柱の一部であり、骨盤の一部といった身体の土台に位置する部分にあります。
そのため、脊柱や体幹からの下肢への荷重伝達や力を伝える役割があるのが仙骨です。

 

・腸骨は股関節を構成している骨の一部であり、立位や歩行時などの荷重の際の床反力の分散や足部からの荷重を腸骨を介して体幹や脊柱に伝える役割が腸骨にはあります。

 

そのため、この仙腸関節を構成している仙骨と腸骨は上下から受ける力や反力などがお互い交差したり交わる位置に存在しています。

 

ニューテーションとは?

 

ニューテーションとは、

腸骨に対して仙骨が、挙上+屈曲+前方移動することです。

 

仙骨が挙上+屈曲+前方移動することにより、相対的に関節を構成する腸骨は後方回旋した状態になります。

 

カウンターニューテーションとは?

 

カウンターニューテーションとは、

腸骨に対して仙骨が、下制+伸展+後方移動することです。

 

仙骨が下制+伸展+後方移動することにより、相対的に関節を構成する腸骨は前方回旋した状態になります。

 

ニューテーション・カウンターニューテーションを動画で説明

 

基本的にニューテーション・カウンターニューテーションは仙骨の動きを基準に考えます。

そのため、ニューテーション・カウンターニューテーションにより仙腸関節が締りの肢位と緩みの肢位に変化します。

 

ニューテーション → 締りの位置

カウンターニューテーション → 緩みの位置

といった感じになります。

 

ニューテーションに入れることで仙腸関節は安定します。
関節が安定するということは、筋活動を最小限にして骨で体重支持が出来ます。

 

例えば歩行であれば、

立脚期であれば、ニューテーション。

遊脚期であれば、カウンターニューテーション。

 

が望ましいと言われています。

 

でも、これは一般論であり、人それぞれなのでしっかりとしたニューテーションとカウンターニューテーションの評価が必要です。

 

動画での解説はこちらから
↓↓

 

ニューテーションに必要な筋肉

 

ニューテーションに必要な筋肉は、

・脊柱起立筋

・多裂筋

・腹横筋

 

 

 

これらの筋肉がしっかり活動すれば仙骨がニューテーションに入ります。

もう一点付け加え。

 

確かにニューテーションに入れるためにはこれらの筋肉の活動は必要ですが、逆にニューテーションを制限する筋肉や靭帯も把握しておく必要があります。

 

このニューテーションの制限になる筋肉と靭帯。

 

それは、大腿二頭筋と仙結節靭帯です。

 

これらの筋肉・靭帯の状態が適切でなければ、腹横筋・脊柱起立筋・多裂筋がいくら活動してもニューテーションに入らず制限されるので、制限になりやすい場所の評価も必要です。

 

カウンターニューテーションに必要な筋肉

 

カウンターニューテーションに必要な筋肉は、

・大腿二頭筋

 

そして、大腿二頭筋は仙結節靭帯と連結しています。

カウンターニューテーションもニューテーションと同様に制限となる靭帯や筋肉の理解が大切です。

 

つまり、ニューテーションの主動作筋ですね。

 

腹横筋・脊柱起立筋・多裂筋です。
あと、もう1つ加えて後仙腸靭帯です。

 

後仙腸靭帯も腹横筋・脊柱起立筋・多裂筋と連結しているためカウンターニューテーションの制限になります。

 

ニューテーションとカウンターニューテーションに必要な筋肉を動画で解説

 

簡単にニューテーション・カウンターニューテーションと筋活動についてまとめます。

ニューテーションが良い。カウンターニューテーションが良い。

 

という問題ではなくどちらともに動きが出ることが重要。

 

だから、主動作筋も制限になる筋肉ともに全身の筋バランスが大切で、偏った使い方をしていると、ニューテーション・カウンターニューテーションどちらかしか出来なくなり、仙腸関節由来の痛みに繋がったりするんです。

 

動画で解説しています。
↓↓

 

まとめ

  1. 骨盤は4つのポイントを確認し3Dで評価する
  2. 仙腸関節は腸骨と仙骨によりなる
  3. 仙腸関節は痛覚に敏感
  4. カウンターニューテーションもニューテーションも基本は仙骨の動き
  5. ニューテーション・カウンターニューテーションともに動きが出ることが重要

 

こんな感じです。

おそらく多くのサラピストは骨盤の前傾・後傾の評価はしていると思いますが、骨盤自体を3Dで捉えたり、仙腸関節や関節を分離して評価している方は少ないと思います。

 

細かく評価することでより深い評価・治療に繋がるので実践してみて下さい。

 

 

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